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男はみんなバカでエロいと割り切れ

2010年7月5日 |阿部 淳一郎
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人材開発コンサルタントの阿部さんに、みなさんの抱える悩みを相談するコーナー。
さまざまな問題を解決してきた百戦錬磨の阿部さんが、目から鱗の回答をお届けします。

質問:

阿部さんの回答:


【今週の相談】

相談者:鈴木智子さん
年齢:29歳
仕事:中堅繊維商社の人事

私は中堅どころの繊維商社に勤務しています。
所属は人事部です。

大手企業とは違って、採用、教育、給与計算などの担当が分かれていないので、人事関連の仕事を全部やらなければいけません。
いわば「人事の何でも屋」。

正直、かなり忙しいです。
毎月の給与計算、保険関連の手続きや退職者の対応に、年間を通して社員の教育研修があり、採用シーズンには就職セミナーなどに借り出されて休日出勤が増えます。

残業時間は毎月80時間超。
本来、人事部は「残業削減」を推進する立場なのに、私が社員の中で一番、残業時間が多くなっています。

人事部は5人構成で、川口部長(51歳・男性)、山田課長(40歳・男性)、私、後輩の優菜(25歳・女性)、そして、派遣社員の黒木さん(34歳・女性)がアシスタントとしてサポートしてくれています。

川口部長は会議や外出が多いので、実務は山田課長の指示のもと、私と後輩の優菜で回し、アシスタントの黒木さんに手伝ってもらう、という形で進めています。

この山田課長が、私のストレスの元凶なんです。
一言で言うと「エロおやじ」なんですよ。

後輩の優菜は、長澤まさみ似の美人。顔はあどけないのに胸は意外と大きいという、男性がすごく好きなタイプです。

山田課長の優菜への接し方と、私への接し方が明らかに違うんですよ。

たとえば、優菜にはニヤけながら仕事を頼んで、仕事とはまったく関係ない話をずっとしているのに、私には態度がフツー。
興味が全然ないのが丸分かりで、必要最小限の話しかしてきません。

優菜は優菜で、山田課長の相手をテキトーにしながら、仕事も超テキトーです。

山田課長がデレデレ優菜に話しかけているのを見ると、ムカつきますよ。
「バカじゃないの」って。

派遣社員の黒木さんも、どちらかというと美人系。山田課長は黒木さんにもよく話しかけて、ときどき飲みに誘ったりしています。

これ、山田課長だけじゃなく、たまにしかいない川口部長も、人事部にやってくるたくさんの男性社員もみんな同じなんです。

優菜と黒木さんには気軽に言葉をかけていくけれども、私はスルー。

そりゃあ、私は美人じゃないし、無愛想かもしれません。男だから美人に弱いのはしょうがないと思いますよ。ただ、仕事の面でまで評価が低いというのは、納得できないんです!

ウチの会社はボーナスが評価と連動しているのですが、夏のボーナスをもらってショックでした。
優菜にこっそり額を聞いたら、私と1万円しか違わないんですもん。私29歳、優菜25歳で、たった1万円の差ですよ。もう本当にやる気をなくしてしまいます……。

私は誰よりも頑張って残業もしているのに、課長も部長も全然私のことを見てくれていないし、評価もしてくれない。

こんな理不尽な状況ではストレスがたまる一方です。いつか耐えられなくなりそう。

転職して環境を変えれば、このストレスはなくなるでしょうか。

3年前、人事部に配属された時はもっと張り切っていました。
将来は社会保険労務士の資格を取ろうと、参考書を買って、スクールの案内も取り寄せていたのに、今は勉強をする気がなくなっている状態です。

このストレスを減らして、やる気を高める方法を教えてください。

【阿部さんの回答】

(1)「男はみんなバカでエロい」と割り切る。
(2)自分がその仕事をするメリットを具体的に考え、仕事に意味づけをする。

鈴木さんがおっしゃっているような相談をよく受けます。
やっぱりどの会社でも、男は何歳だろうが、みんなバカでエロいんですね。

まずは、そう割り切ってしまうことが大切です。
だってこれは普遍的な真実であり、鈴木さんには変えようがないことですから。
そのうえで、解決策を考えましょう。

鈴木さんはこのままいくと、社会保険労務士どころか、ただの便利屋としての存在で
終わってしまう可能性が高いです。
しかも、ストレスをためながら働き続ける。

仮に転職したとしても、また同じことの繰り返しでしょう。

なぜか。
働く理由が、「他人からの評価」に依存しているためです。

スタンフォード大学心理学部のキャロル・S,ドゥエック教授が、こんな調査結果を発表しています。

「他人からの評価を気にする人、他人と比較して自分の有能さを理解したいタイプの人は、無気力になりやすい。
他人からの評価よりも、自分自身をどう高めるかに意識がある人は、やる気を持続しやすい」

鈴木さんは、
「山田課長に自分の仕事ぶりを認められたい」
「優菜や黒木さんと比べて私は…」
と、「他人からの評価」や「他人との比較」という視点で話をされていますよね。

まさに無気力になりやすい人の典型です。
でも、これは「思考のクセ」です。
無意識にそう考えるようになってしまっている。

ですから、意識的に思考のクセを変えてください。
他人から評価されるために仕事をするのではなく、

「自分にとって、この仕事をすることはどんなメリットがあるか」

を考えてみてください。

会社のためではなく、自分のためだけでOKです。
結果として、成果が上がりますから会社のためにもなります。

たとえば、

・今やっているこの給与計算の業務は、将来、社会保険労務士になった時に、実務経験として非常に役立つ。

・ アホな上司からの理不尽な対応は、自分が管理職になった時の反面教師にしよう。そうすれば、自分の成長に役立てられる。

・ この福利厚生の保養所申請書類をきっちりと処理することで、社員Aさんとご家族の笑顔作りに自分が役に立てる。

……などなど、どんなメリットでも構いません。

ちなみに、私も10年ほど前、女性上司とのコミュニケーションに悩まされ、メンタルを壊した経験があります。

でも今、考えると、その経験をしたからこそ、社会人のストレスマネジメントや、モチベーションアップに携わる仕事につきたい、という目標ができました。

その目標は実現し、当時の経験や環境すべてが現在に生きています。

過去と他人は変えられませんが、自分と未来は変えられます。

上司や環境を憂うのはやめて、まず自分の思考のクセを変えてみてください。

ABOUT

 

ハックシリーズ著者の小山龍介が編集長をつとめる、ビジネスマンに向けたビジネスウェブマガジン。豪華連載陣、インタビュー記事を中心に、仕事の息抜きに楽しめるコンテンツを提供しています。

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